千葉・ちいき発


やっぱり必要、みんなで作ろう!8

vol.8

鳥取の人権擁護条例とはちがいます

 千葉県の条例案は、批判を浴びて凍結となった鳥取県の人権条例とは根本的に異なるところがたくさんあります。鳥取の条例は差別の定義が不明確で、憲法で保障された表現の自由に抵触する恐れがあること、罰則規定があることなどが批判の対象となりましたが、千葉の条例案は分野ごとに具体的に差別にあたる恐れがある事例を明示しており、表現の自由への抵触や罰則規定もありません。
 鳥取の条例に反対した同県弁護士会の主要メンバーは細かいところまで議論が尽くされている千葉県の条例について評価した上で「私たちが問題視した懸念は、千葉県の条例には何ない」と明言しています。

千葉県の条例案の優れているところ

 千葉県の条例案が、国の人権擁護法案や鳥取の条例と比べていかに優れているのかを詳細に分析しているホームページがあります。「本来は問題がなく、制定すべき条例や法律まで、『差別』という用語があるため、感情的に『反対』としてしまう傾向が、反対運動の中にあるように思える。千葉の条例に対する反対運動の掲示板を見ても、何が具体的に問題なのか、明確に指摘されている方、認識されている方はおらず、ただ『問題だから成立しないように県議会議員などに働きかけなければならない』という結論面が目立ちました」。詳しくは(http://www.geocities.jp/utopian20c/essay/20060201.html)をご覧ください。

☆応援メッセージ☆ 佐藤進・埼玉県立大教授(社会福祉法人「昴」理事長)

 条例の可決成立を心から期待しています。条例要綱案を一読してまず思ったことは、これは障害をもつ人々のためだけの条例ではなく、千葉県がどんな町、どんな地域でありたいかを宣言するためのものであるということでした。確かに、こうしたまちづくりを進めるためには、さまざまな意味でのコストがかかります。ここでいうコストとは、費用の問題だけでなく時間や労力あるいは気持ちの負担をも意味しますが、それらを省いてつくり出してきた社会が、必ずしも安心で居心地のよいものではないことがわかってきました。だから、みんなが幸せになれるかもしれないという希望をもって条例づくりという扉を開いて欲しいと思います。しかも、「適用除外」という項まで準備されているこの条例は、ゆっくりでもいいからみんなで考えながら進めていこうという姿勢を示しており必ず多くの人々に支持されると信じています。

<呼びかけ人> 田上昌宏(千葉県手をつなぐ育成会会長)/竜円香子(同権利擁護委員長)/大屋滋(日本自閉症協会千葉県支部長)/土橋正彦(市川市医師会長)/植野慶也(千葉県聴覚障害者連盟会長)/野内恭雄(千葉県精神障害者家族連合会会長)/成瀬正次(障害者差別をなくすための研究会委員・全国脊髄損傷者連合会副理事長)/佐藤彰一(同・法政大大学院教授)/高梨憲司(同・視覚障害者総合支援センターちばセンター長)/野沢和弘(同・全日本手をつなぐ育成会理事)

バックナンバーやこれまでの経緯は、以下のサイトにアップされています。
http://www.yuki-enishi.com/chiba/chiba-00.html  http://web1.nazca.co.jp/chibasyougai/index.html

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