千葉・ちいき発


やっぱり必要、みんなで作ろう!10

vol.10

連載「共にきずく」に注目!

 毎日新聞に14日朝刊から「共にきづく〜障害者条例提出を前に」の連載が載りました。これまでの新聞報道は条例案をめぐる堂本知事と県議会との駆け引きについてのものが目立ちました。しかし、この連載は条例案ができるまでの研究会の議論や県民の思いなどを丁寧に紹介しています。上・中・下の3回ではありますが、一般県民に条例案について知っていただく好連載だと思います。以下は(上)の記事の抜粋です。詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/chiba/news/20060214ddlk12010346000c.html

 研究会の焦点の一つは、罰則の取り扱いだった。「たばこのポイ捨て禁止条例のように、悪質なものは罰則で取り締まるべきだ」との意見もあった。鳥取県の「人権救済条例」に過料(5万円)の罰則が盛り込まれていることも参考になった。
 しかし、「罰則では『差別』の適用範囲が狭くなる」「県民の共感が得られない」と障害者らが異を唱えた。結局、「差別をなくすことへの理解者を増やすために罰則はなじまない」との意見で一致。差別が明らかになった事業者名を公表するという新たな手段をまとめた。
 視覚障害者で副座長の高梨憲司さん(57)は「『生ぬるい』、『厳しい』と、両方の意見が出ると思う。話し合いでの解決が基本だが抑止効果のため最大限努力した」と話す。
 「障害と人権全国弁護士ネット」のメンバー、大田原俊輔弁護士(鳥取県弁護士会)は「差別事例を集めたこと、罰則のない強制力を持たせたことの二つの点で、鳥取県条例と異なる」と評価する。鳥取県条例には弁護士が相次いで反対したのに対し、千葉県の条例案には同ネットの弁護士有志18人が早期制定を求める声明文を出している。
 障害者差別解消のため、山梨県は02年に条例制定に動き、宮城県も04年に条例要綱案を作った。しかし、いずれも行政主導で、県民への広がりに欠け、頓挫している。
 千葉県の条例案のすう勢を全国が注視している。

☆応援メッセージ〜杉浦ひとみ弁護士☆

 強いものと弱いものが、「自己責任」のもとにそれぞれに格差を広げてしまう時代に来ています。「障害者を差別しない」ことこそが人としての心を失わない方法だと思います。これを軌道に乗せて出発させるには、条例化という手助けが必須です。障害者差別をなくすための条例をぜひ!
(障害者虐待などの救済に奔走している弁護士です)

<呼びかけ人> 田上昌宏(千葉県手をつなぐ育成会会長)/竜円香子(同権利擁護委員長)/大屋滋(日本自閉症協会千葉県支部長)/土橋正彦(市川市医師会長)/植野慶也(千葉県聴覚障害者連盟会長)/野内恭雄(千葉県精神障害者家族連合会会長)/成瀬正次(障害者差別をなくすための研究会委員・全国脊髄損傷者連合会副理事長)/佐藤彰一(同・法政大大学院教授)/高梨憲司(同・視覚障害者総合支援センターちばセンター長)/野沢和弘(同・全日本手をつなぐ育成会理事)
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