千葉・ちいき発


やっぱり必要、みんなで作ろう!24

vol.24

なぜ 自民党、継続審議の方針?

 各党の代表質問が始まったばかりの7日、自民党県連・拡大政調会は「障害のある人もない人も暮らしやすい千葉県づくり条例」を継続審議とする方針を決めました。類似の「福祉のまちづくり条例」がすでにあるという理由です。しかし、この条例は主に高齢者を想定した施設のバリアフリー化を目的にしたものです。どうして、こんな唐突にこじつけのような理由を持ち出してくるのか理解に苦しみます。8日の代表質問では公明党は「条例づくりはきわめて重要」と力説しました。
 自民党県連の方針を報じた新聞記事の抜粋を紹介します。

2月議会成立困難?

 全国初の制定を目指し千葉県が2月議会に提案した「千葉県づくり条例(障害者条例)案」の取り扱いについて、自民党県連・拡大政調会は7日、同条例案を継続審議とする方針を決めた。「類似の福祉のまちづくり条例がすでにある」というのがその理由。当初は委員会での審議を踏まえて結論を出す予定だったが、議会前半で早々と結論を出した。委員会審議で条例案に注目が集まった後で、継続審議にすれば自民党が批判対象になるとの計算があるとみられる。堂本暁子知事が目指す2月議会での条例成立は困難な状況となった。

自民党は合理的な説明を

 障害者など県民が練り上げた画期的な障害者条例案は、最大会派、野党・自民党の壁に直面し、継続審議の方向となった。ただ、自民党の主張には一貫性がなく、議論の矛先も度々変わっている。条例案ではなく、「堂本憎し」の側面も見え隠れしている。「反対」の二文字を巧みに避けた自民党の対応は分かりにくく、県民への説明不足は否めない。党内には「内容が問題なのではない」との声もあり、知事との県政の主導権争いが根底にありそうだ。
 2月議会では唐突に「福祉のまちづくり条例」を持ち出した。しかし、「福祉条例」の存在を知ったのは党幹部でさえ数日前で、党内論議の形跡はない。県健康福祉政策課は「福祉条例は施設のバリアフリー化が目的で、差別解消を目指す障害者条例とはまったく違う」と言い切っており、「福祉条例」を理由とした継続審議は、議論の矛先を変えるためだとの見方が一般的だ。

(いずれも3月8日毎日新聞千葉版から抜粋)

<呼びかけ人> 田上昌宏(千葉県手をつなぐ育成会会長)/竜円香子(同権利擁護委員長)/大屋滋(日本自閉症協会千葉県支部長)/土橋正彦(市川市医師会長)/植野慶也(千葉県聴覚障害者連盟会長)/野内恭雄(千葉県精神障害者家族連合会会長)/成瀬正次(障害者差別をなくすための研究会委員・全国脊髄損傷者連合会副理事長)/佐藤彰一(同・法政大大学院教授)/高梨憲司(同・視覚障害者総合支援センターちばセンター長)/野沢和弘(同・全日本手をつなぐ育成会理事)
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