7月1日の障害者条例の施行を目前にして、県の方で行っている準備作業も大詰めを迎えています。
去る6月5日には、第2回目、事実上条例の施行前としては最後の「障害のある人の相談に関する調整委員会」が開催されました。そこでは、この条例を動かしていくに当たり中核となっていく、広域専門指導員や地域相談員の選任が行われるとともに、条例の条文からは分からない細かい解釈について定めた解釈指針が決められたようです。
県の担当者によれば、広域専門指導員については、社会福祉士や市町村の福祉業務経験者などの中から、圏域ごと、合計16名の方が選任されたようです。この広域専門指導員の方々は基本的に各健康福祉センターに配置されるということでした。(相談窓口の一覧は別添@参照)
地域相談員の方についても、すべての方が出揃いました。
条例の中で、身体障害者相談員と知的障害者相談員の方々には地域相談員をお願いすることとなっていますが、これらの方の中から合計で358名の方が地域相談員として活動していただけることとなったようです。
また、人権擁護や福祉、教育、雇用などの分野ごとに選任するその他の地域相談員としては、合計で167名の方にお願いすることとなり、この中には、人権擁護委員の方や精神保健福祉士の方、教員OBの方などが含まれているようです。精神障害のある当事者の方もいらっしゃると伺いました。
私たちとしては、こうした相談員の方が実際にどのように相談活動をしていくのかが気になるところですが、その流れについても、簡単なものですが、県からその概要が示されました。(別添A参照<pdf>)
ポイントとしては、
@)相談の入口部分は広域専門指導員(又は県本庁)と地域相談員との2ルートをつくっていること(地域の中で、誰に相談すればよいか分からないときは、広域相談員か、県の障害福祉課に連絡をとればよいそうです。)、
A)実際の相談活動は地域相談員だけでなく、広域専門指導員のマネジメントの下、必要に応じて関係機関等を交えたチームで対応していくということ(事例ごとに、広域専門指導員、地域相談員と関係機関の方々でケース会議を行って対応方針などを決めるということのようです。)だそうです。
実際には様々な事例があがってくることと思われるので、必ずしも県の考えた流れのようになるかどうかは分かりませんが、一つ大切なのは、私たち見守り応援する会も、この条例を作っていった者の責任として、相談活動を広域専門指導員や地域相談員の方々にお任せするのではなく、様々な形でバックアップしていくことが必要だということ、相談員の方々をけっして一人にはしないということだと思います。
彼らはこの条例を動かす要の存在です。見守り応援する会としても、是非、盛り上げ、支えていきましょう。
調整委員会では、このほかに、条例の解釈指針についても議論がなされたようです。かなりのボリュームになるようで、まだ詳細は見ていませんが、県によれば、県議会でも議論となった「障害の定義」や「差別の定義」、「過重な負担」の解釈など、なかなか条文だけではよく分からなかったことについても記載しているとのこと。「調整委員会の意見を受け、ただ今最終修正中」とのことで、県のホームページにはまだアップされていませんが、近々アップされるとのことでした。
ホームページに掲載の折には、皆様にまたお伝えしますので、一人ひとりがきちんとフォローしていきましょう。お役所のつくるものですので、よく分からなければ、障害福祉課に直接照会することもOKです。
第三次障害者計画で提案されてから約3年。いよいよ本当にスタートです。
次号は大詰めの作業第2弾。以前にもお伝えした広域専門指導員や地域相談員の方に対する研修の模様についてお伝えします。(新聞記事によれば、6月11日には研修会の初日として、広域専門指導員と地域相談員の方が一同に会し、堂本知事も参加の下、野沢さん、東弁護士から熱いお話があって、かなり盛況だったようです。そのときの模様も次号で。)
条例を見守り応援する会(代表:池田徹)
(呼びかけ人)山田晴子(船橋市)赤津保子(船橋市)宮代隆治(船橋市)竜円香子(市川市)村山園(市川市)田川正浩(市川市)池田徹(千葉市)米田修(千葉市)久保田美也子(千葉市)神恵美子(習志野市)吉原久喜(松戸市)国生美南子(四街道市)関口幸一(袖ヶ浦市)吉野真理子(八千代市)辰巳鉄次郎(市原市)鎗田敏光(東金市)細渕宗重(旭市)土田修二(いすみ市)竹蓋伸六(香取市)高村リュウ(千葉市)小林博(千葉市)木村潔(茂原市)
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