えにしの本のエッセンス

木原孝久さん著『福祉の人間学入門』(本の泉社)より
ISBN4-88023-641-1

(1)「助け」の心理
A私たちは、自分以外に「恵まれない人」という特殊な人が存在していると錯覚している
C足下にある問題ほど取り組む気乗りがしない、どころか、排斥しようとする
E相手は自分の生活水準より以下のサービスを受けるべしと考えている
F自分が対象者から逆にサービスを受けるなど「考えたくもない」
(特)「やさしさ」の心理
Aボランティア体験より、人の情けを受ける方がやさしくなる
B「豊かさ」から「やさしさ」が溢れ出る
(2)「活動者」の心理
Aボランティアしたい「瞬間」に始めないと、その気はすぐに失せる
G「無償の行為」も、実はなんらかのかたちで見返りをもとめている
H「不純な動機」は必ずしも「悪い活動」を生むとはかぎらない
(特)「活動組織」の心理
C他の組織を排斥することで自組織のアイデンティティを確認しようとする
Eそれぞれの組織は、他の組織とネットを組む気はない
(3)「助けられ」の心理
@人は困ったとき、すぐさま助けを多もとめるとはかぎらない
A当事者は福祉臭くないところに近づいてくる
Eできればこちらから「貸しをつくる」立場になりたい
F助けてもらう立場ばかりの人ほど、他人のために活動したがっている
(4)「当事者」の心理
Dだれでも、自分は問題をかかえていない、という顔をしたがる
E自分の問題が深刻なほど、意識の奥底に押し込めようとする
F自分の問題をオープンにしたくない。できれば個人的に解決したい
Gところが、誰かが問題をうち明けると「実はわたしも……」と呼応する
(特)「強者と弱者」の心理
A弱者は強者に対してだけでなく、弱い自分に対しても敵意をもっている
D弱者は「強者の上に出る」こと(大逆転)を狙っている
F強者は、弱者はいつまでも弱者でいてほしいと願っている
G強者は強者に都合のよい「常識」つくろうとする。弱者もまた同じ
(特)福祉水準としての「豊かさ」の法則
C豊かさのレベルを上げるには誰かが突出すること
D豊かになりたいと思うには、豊かさを見せられる必要がある
E自分だけ豊かに、はありえない。まわりも同時に引き上げねばならない
(特)「セルフヘルプグループ」の心理
@自分とおなじ問題を抱えた者には「助けて!」と言える
A当事者グループとしては、堂々と社会へ助けを求めることもできる
Bグループでは、仲間に助けを求めるよりも、仲間を助けることに熱心になる
注文は、kiharas@msh.biglobe.ne.jp
または木原孝久さんに手紙か電話で。
〒350-0451 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷1476−1
電話:049−294−8284
http://www5a.biglobe.ne.jp/~wakaru/
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