優しき挑戦者(国内篇)

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「いのちを見つめ いのちを守る」山本たかし物語
あしなが一座紙芝居シナリオ(Ver.3)

右の写真は、7.28、選挙前夜、新宿の街頭に立った山本孝史さんとゆき夫人です。
山本さんのうしろに絵が見えます。
これは、山本さんのからだを気づかい暑い街頭に立たなくてよいように、と「あしなが育英会」の遺児たちが、つくった紙芝居です。
左の写真は、7月7日、山本さんの誕生日の夜、紙芝居「山本たかし物語」づくりに奮闘する若者たちです。
この紙芝居を抱えて、1日4−5カ所まわりました。親を失ってのつらい体験をまじえて、通りゆく人に訴えました。
「痩せていった父の姿が山本孝史さんの姿と重なって……」という言葉に、足をとめた人々も涙をうかべて聞きいっていました。
以下は、紙芝居のシナリオと絵の再現です。

【A】
東西東西(とざい、とーざいー)
ここにおります わたしたち
あしなが一座と 申します
交通、災害、病気、自死
親との悲しいお別れを
子ども心に胸に秘め
いのちを見つめて 生きてきた
あしながさんの あたたかさ
社会に広く 伝えたい
あしなが一座でございます

【B】
本日 ご当地(とうち) みなさまに
お披露目(ひろめ)したい 紙芝居
われらが恩師の物語  どうかお聞きくださいな

【A】
それでは、あしなが一座による
「山本たかし物語」 はじまりー はじまりー!

シーン1(表紙)
「いのちを守ることが政治家の役割」
山本たかしさんは、「いのち」をみつめて、
いのちを守る仕事をしてきました。

シーン2(交通遺児)
あなたは信じますか?交通事故でお父さんを失ったその日から、成績はガタガタと落ち、友達の輪に入れなくなるということを・・・。
山本たかしは5歳のとき、お兄さんをトラックに轢かれて、亡くしました。大学生となった山本さんは、交通遺児を支援する活動を始めます。
しかし、政治には子ども達の思いが届かない。山本さんは、平成5年の総選挙に立候補。みごと当選。国会議員として「いのちを守る」仕事が始まったのです。

シーン3(薬害エイズ1)
誰もが知っている「薬害エイズ問題」。山本たかしさんが最初に真相究明した問題でした。
被害者との対話で人間扱いされない被害者の実態を知ったのです。
なんと、傘の柄で患者に掛かったシーツをめくった医者がいました。
製薬会社も厚生省も責任を認めない。
何ということでしょう。怒りがこみ上げてきました。

シーン4(薬害エイズ2)
山本たかしさんは、厚生省に資料を全部持ってくるようにと指示しましたが、「資料はない」「ございません」と言うばかりの役人。
しかし、ある日、厚生省のお役人が、「実は未公開のファイルがありました」と持ってきたのです。
なんと、厚生省が守ろうとしたのは、薬害被害者の「いのち」ではなく、役所の先輩の地位やメンツだったのです。

シーン5(年金と介護保険)
山本たかしさんは、年金や介護保険制度にも取り組んできました。
年金額が正しくない。自分勝手に使う社会保険庁。
介護保険制度は、保険料が高くなり、ヘルパーさんや、車イスの利用も制限されるようになりました。
「お年よりは家でじっとしていなさい」ということでしょうか?
高齢者も障害者も、「いのち」が粗末に扱われているのです。

シーン6(自殺)
年間3万人を超える自殺者の問題も深刻です。
山本たかしさんは、4年がかりで「自殺対策基本法」を、市民団体と一緒になって作りました。
過労自殺、サラ金地獄、いじめなどで、自ら命を絶つ人がいる。
自殺は社会問題です。
昨年6月、自殺対策基本法も成立しました。
これで、国を挙げて自殺予防に取り組めます。
これも、「いのちを守る」山本さんの功績です。

シーン7 (がん難民)
一年半前のこと。山本たかしさんの胸に、がんが見つかりました。
今度は、自分が当事者として、がんの問題に取り組むことになりました。何という運命でしょうか。
日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなっています。でも、医療費を削るばかりの政府は、「もう治療法はありません。ホスピスに行ってください」と言います。そのため、「がん難民」が増えています。
効果が判っている薬があっても、健康保険は使えないのです。

シーン8 (本会議でがん告白)
そこで、民主党は「がん対策基本法」を国会に提出しました。でも、自民党は乗り気ではありませんでした。
そこで山本たかしさんは、本会議場で「私もがん患者です」と公表。「がん対策基本法」の成立を訴えたのです。
テレビで、演説する山本さんの姿をご覧になった方も多いでしょう。
ちょうど一年前のことでした。
小泉総理は目を閉じて聞き入り、議長は、質問時間が過ぎても発言を、とめませんでした。発言が終わると、会議場全体から拍手が起きました。

シーン9 (がん対策基本法成立)
国会史上に残るこの山本たかしさんの告白で、がん対策基本法は、満場一致で、わずか1か月でスピード成立しました。
山本たかしさんが13年間の国会議員活動で、ずっと「いのち」を見つめながら仕事をしてきたことを、議会全員が知っていたからでしょう。

シーン10 (人間らしい生きかた)
「そんな体で無理しなくても」と言ってくださる人もいます。
しかし今、山本たかしさんは、「当事者しか伝えられないものがある」とこだわっています。
「誰もが人間らしく生き、ふつうに暮らすことのできる社会」にしたい。
「いのち」が大切にされる社会をつくらなければならないと、山本さんは、訴えています。
みなさまも、「いのちのメッセージ」をお寄せください。

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