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スワン店長(ヤマト福祉財団) 増田秀暁さん
3Kからフロントヤードへ
障害者の立場に立った町づくりをやっています。私はビジネスマンですが、ビジネスも顧客の視点に立ってやらなくてはどんな企業も生き残れないという時代になりました。
赤坂の一等地にスワン誕生
フロントヤードの代表は、サービス業の中の対面販売、接客業です。たまたま小倉理事長から、赤坂の一等地でやれ、ということで、霞ヶ関の目の前にオープンしました。 私どもの店は、統合失調症の人と知的障害者たちが、これにチャレンジしています。幸いにも霞ヶ関の目の前なので、精神障害者も知的障害者も華やかなフロントヤードで戦力になることをお示ししてですね、それから世間に広く伝わって雇用の創出につながればと思い、挑戦してきました。
目標は大きく、障害者300万人の就労に向けて
厚生労働省が、9,000人の雇用の創出をしなくてはいけないとさかんに言っています。 ヤマト運輸の宅急便を取り扱っている商店さん、公表しているだけで32万店あります。また、セブンイレブンをはじめ、コンビニが約4万店あります。ヤマト運輸の取り扱いをしているというのは商店の1%としても、少なくてもヤマト運輸の取り扱い店で一人ずつ雇ってくれたら、9,000人の雇用創出なんかあっという間ですよね。
ここまでの軌跡
スワンでぶつかった壁はまず、「どういう接客をしているんだ」と、お客さんの怒りをかったことです。障害者ということを売り物にしませんでしたので、お客様はお話しなければ障害者ということはわかりません。あるダウン症の子は、パンを選んでいるOLを突き飛ばして、自分に与えられたパン並べの仕事をしたり、いろんなことをやっています。 その次の大きな壁が、レジです。営利企業の責任者としては非常に困ったんですけども、毎日5千円から1万円くらい、いつも売上金が足りないんです。なんと二人ほど、5千円札と1万円札の見分けがつかなかった。5千円札の代わりに1万円札をあげていたとか。1日5千円から最大5万円違うと、一ヵ月で大変な額になります(笑)。でも、だからできないんだということで辞めさせてしまったら、彼らは一生、レジの仕事ができないですね。 それから、ホットをオーダーしているのにアイスを作ったりとか。カプチーノにはウェットとドライがあるんですけども、間違えて出しちゃったりとかもありました。非常に高い豆を使っていて、それを使って練習をしなくてはいけなかったので、コストがかかったということも壁でした。
障害者が300万人も輝いて働くことになったら…日本を変える?!
こういう壁を乗り越える秘訣は、同じ人間なのだから、個の尊重です。障害特性によって多少は期間は違いますが、必ずできるようになる。いまでは14人の障害者が全て健常者と同じ戦力をもち、2人ほどは、健常者以上の仕事が出来るようになりました。 経済の専門家はなかなか景気をよくしてくれない、成長率もいまだに嘆かわしい。でも障害者がフロントヤードで300万人も輝いて働くことになったら、日本を変えることになるかもしれないと、毎日夢と期待とで胸を膨らませながら頑張っています。 ****縁****繋****縁****繰****縁****経****縁****緯****縁****継****縁****続****縁**** |