優しき挑戦者(国内篇)
※写真にマウスポインタをのせると説明が表示されます | ||
私の趣味は「法則」づくり。 第1法則・自身がボランティアしていない人ほど、「ボランティアを振興しなければならない」と熱弁をふるう。
怖い、暗い、貧しいというイメージがまとわりついてきた精神病の世界に「笑い」と「商売」をもちこんで世の常識を一変させつつある「べてるの家」のメンバーや応援団は、第二法則にぴったりです。
■それは、オンボロ教会から始まった!!!!!!!■
北海道の襟裳岬に近いさびれた浦河の町に、牧師もいないオンボロの教会がありました。ネズミがわがもの顔に走り回るその教会に、精神病棟を退院したけれど行き場のない男たちと浦河赤十字病院の新米ソーシャルワーカー、向谷地生良(むかいやち・いくよし)さん住み着いた、(写真@)それがことの始まりでした。1978年のことです。
この危機的状況の突破口になったのが、いまは「べてる販売部長」を名乗る"キヨシどん"こと、早坂潔さんです。
■妄想・幻覚を商売に■
そんな夢のようなことが可能になったのは、偶然の出会いからでした。
「精神バラバラ病のキヨシで〜す」という自己紹介から「ばらばら昆布」というヒット商品が生まれました。"キヨシどん"の似顔絵入りです(写真A)。
■奇想天外「幻覚&妄想大会」■
話は勉強会に戻ります。変わったのはべてるの面々だけではありませんでした。
小山さんは、「べてるの楽しさ、素晴らしさを"布教"したくてたまらなく」なりました。向谷地さんの文章を経営コンサルタントの清水義晴さんに送りました。
清水さんのべてる熱は重症化する一方でした。文章では表現できない明るさ楽しさを世に知らせなければと、記録映画作家の四宮鉄男さんを口説きました。小山さんと清水さん、まさに「つなぎボラ」です。
■世界初の当事者研究大会■
研究は医師や研究者がするものという常識を破るものです。「研究」という形をとることで内容が普遍化され社会化され、同じ生きづらさを抱えた仲間にも貢献できる、これはまさに「当事者ボラ」です。 詳しくは、HP http://www18.ocn.ne.jp/~bethel/ やそこに紹介されている書籍をどうぞ。 このHPの「精神保健福祉の部屋」にも、当事者研究のサンプル「喧嘩の仕方」がアップされています(写真H)。 べてるの電話番号は、01462−2−5612、ファックスは4747 (大阪ボランティア協会『Volo(ウォロ)』2004年9月号より) | ||
|