優しき挑戦者(国内篇)
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私のお弔いでお経をあげてくださる予定の神宮寺の高橋卓志和尚は、住職なのに「とび職」と呼ばれています。タイ、カンボジア、チェルノブイリ……とHIV感染や放射能汚染の被害者のために飛び回り、由緒あるこのお寺にさっぱり居つかないからです。
そんな和尚ですから、やることなすこと、坊さま離れしています。
寺を学びの場にする「尋常浅間学校」を月1回開校し、10年間に100回の授業をして、なお継続中。校長は永六輔さんです。子ども図書館「おてら文庫」を開いて、いろんな世代を溶け合わせています。
2002年6月末、3日連続でおこなわれた「葬式の見本市」、Funeral Fairの案内文を受け取ったときにも肝をつぶしてしまいました。でも、終わりまで読んで納得しました。抜粋してみます。
心惹かれながら、先約と重なって参加できなかった私に、こんどは、生・病・老・死を素材にした美味しいケア料理を食べ尽くす尋浅レストランへの招待状が届きました。こんなメニューが同封されていました。
実は、これ、延々6時間も語り合う「まち起こしシンポジウム」の企てなのでした。
和尚によれば浅間温泉には、2種類の鳥の大群が押し寄せているのだそうです。
計画は着々と進み、NPO法人ケアタウン浅間温泉が、廃業した老舗旅館「御殿の湯」で始まりました。写真は御殿の湯、自慢の温泉です。
2002年から始まった「ケアレストラン・えにし」は、「えにし in 信州」と称して、毎年、海の日に"開店"するのが恒例となり、私は店長を命ぜられました。
宮城県知事を辞めた浅野史郎さん、志木市長を1期で辞めてしまった行政改革分野の希望の星、穂坂邦夫さん、秋田県鷹巣町長の座を奪われた岩川徹さん、松本大学講師でもある薬害エイズ訴訟原告の川田龍平さんなど異色のみなさんが登場します。
開催日:7月16日(日)13.30〜19.30
くわしくは下記をごらんください。会場:〒390-0303松本市浅間温泉3-21-1 神宮寺アバロホール http://www.jinguuji.or.jp/annai/annai3.htm 申し込みは、 TEL0263-46-1611 FAX0263-46-3919 E-Mail: info@jinguuji.or.jp 老・病・死を考える会世話人・尾崎 雄さんは、神宮寺や浅間温泉について、こう書いておられます。 ◆
昔の寺院は学校、病院、老人ホーム、託児所など庶民の暮らしを体と心の両面から支えるためのコミュニティセンター。僧侶と尼僧の地域機能の一つは病人のケアと看取りと供養だった。癌で亡くなったとされる良寛和尚を最期まで世話して看取ったのは若い尼僧である。また、ホスピスの原型を作ったのはアイルランドの尼僧、メアリー・エイケンヘッドである。同尼がダブリン郊外で始めたアワ・レディーズ・ホスピスが現代ホスピスの源流とされる。 ◆
お寺の世界の反主流、反逆児の神宮寺、実は、「本来のお寺」の主流なのかもしれません。
(大阪ボランティア協会の機関誌で、『Volo(ウォロ)』の前身、「月刊ボランティア」2002年12月号に書いたものに大幅に加筆しました) | |||||||||||
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